国内で唯一、ドックの下まで見学できる総煉瓦造りの「浦賀ドック」に降りてみた

投稿日:

2021.12.04

こんにちは Lulu.です。朝起き掛けに「あー今日は浦賀ドックだわ」と思い立って浦賀へ。明治32年から平成15年に閉鎖されるまで、1世紀以上にわたって約1000隻にのぼる艦船を造り続けてきた、住友重機械工業株式会社旧浦賀艦船工場の跡地。令和3年3月26日、この敷地の一部が住友重機械工業株式会社から横須賀市に寄附されました。

通常は一般の立ち入り禁止となっている浦賀ドックですが、2021年10月23日(土)~2022年1月23日(日)の間、一般公開されています。一般来場者はドック上部からの見学のみ、見学ツアー等を申し込んだ場合に限り、ドック下まで降りて見学することができます。もちろん降ります!

この浦賀ドックは、世界で4つしかないとされるレンガ積みドライドックのひとつであり、経済産業省の近代化産業遺産群に指定されています。

1.浦賀ドック(神奈川県横須賀市)   

2.川間ドック(神奈川県横須賀市)

3.オランダ・アムステルダム郊外のデン・ヘルダー

4.オランダ・ロッテルダム・ヘルフースルイス郊外

終戦2ヶ月前の昭和20年6月に設置されたクレーン。

レールは国鉄の職員がひいたそうです。

すぐ近くを通る国道に鉄粉が飛ばないようネットを張るための柱は、

現在は半分ほどの長さに。切断面には草たちが元気に生えていました。

船を固定するための黄色の係船柱たち。

降りて行くのってワクワクするね。(記事「防災地下神殿「首都圏外郭放水路」、「第1立坑」を降りてみた!」)白い階段からドックの下に降りて行きます。

階段上の影がカワイかった。

撥水性のあるレンガを使用し、長手と小口を交互に積む「フランス積み(フランドル積み)」という方式が採用されています。コンクリート部分は改造された箇所。

船を固定した盤木。図面を見ながらそれぞれの船に合わせて変えていくという大変な作業が窺える。

海の方を見るとフラップゲート。タイヤの位置まで海水が入ってくるそうです。

フラップゲートを渡って

海水面との差がよく分かります。

台風で屋根が飛んでしまったというポンプ室。

で、浦賀の渡し舟までちょっと散歩。ポンポン船の愛称で親しまれているこの渡し舟は、浦賀に奉行所が設置されて間もない享保10年(1725年)ごろから記録に登場しているそうです。

約3分で対岸に着くという船旅。この渡し舟の航路は「浦賀海道」と名付けられ、全国でも珍しい水上の市道(2073号線)になっています。

就航 朝7時〜夕方。ゆるい手書きが素敵。

小さな船着場

渡し舟が対岸にいるときは、呼び出しボタンを押すとすぐに来てくれます。うわーん可愛すぎ!このゆるいアジア感!スカのスターフェリー!(記事「Fern博士の秘密のバー「Dr. Fernʼs Gin Parlour」とスターフェリー / 香港旅行記②」)

見上げると、かなりの頻度で飛行機が羽田に向けて飛んでました。ここ観音崎・浦賀付近は横田空域の外側に位置するため、 米軍との協議・調整が不要な立地なんだそうです。羽田空域に属するんですねー。ほー。

もっと探ってみたいところ満載の浦賀。またくるねー

浦賀レンガドック一般公開

2021年10月23日(土)~2022年1月23日(日) 公開時間:9時~16時45分

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