間人(たいざ )で石化について考える / 海の京都② 兵庫 12/47

2022.04.21

こんにちは。今日はちょっと兵庫県に入って「玄武洞」へ。

兵庫県豊岡市にある玄武洞は、京都府丹後の網野海岸から、兵庫県の但馬御火浦を経て、鳥取砂丘までの日本海に面する75kmの海岸線を中心とする「山陰海岸国立公園」に含まれる公園。

見たかったのが、岩体が柱状になった柱状節理。亀甲状の天井や5~8角の石柱。

玄武洞の名前は1807年、儒学者・柴野 栗山(しばの りつざん)がこの節理の形や断面の模様から玄武を連想し命名したもの。玄武洞以外の青龍洞、白虎洞、朱雀洞は大正時代以後に観光用として名付けられたものだそう。

古代中国の神獣である玄武。奈良のキトラ古墳の石室内の北側壁にも描かれている玄武。なぜ亀に蛇が絡まっているのか… めちゃくちゃ興味深い。巨大な亀=鼈(スッポン)?

うー鼈が描かれている『和漢三才図会』にのめり込みそうだ。鼈に人の頭が付いた『和尚魚おしょううお・俗称海坊主うみぼうず』は中国の『三才図会』をそのまま写したもの。

『和漢三才図会』は国立国会図書館デジタルコレクションで見られます!

まあ亀を連想するわよねー

塩の結晶を思い出す。(記事「スターウォーズキャニオンにバッドウォーター / デスバレー②」)

勢いのある緑が美しかった。

白虎洞
南朱雀洞
北朱雀洞

柱状節理って溶岩が固まって云々、って説明にあるんだけど…なんかいつも違和感があって。ドロリとした溶岩がどうしてこんな整然とした形状になるのか。

最初に違和感を感じたのがワイオミングにあるデビルスタワー。『未知との遭遇』ですねー私にはどうしても巨大な切り株にしか見えなくて。説明通りに思えなくて。

木の化石、古代の石が見られるアリゾナにある化石の森国立公園(Petrified Forest National Park)。

ああ、石は最初から石じゃなかったのか!木が石化したのか!!!と思えてならない。

有名なモニュメントバレーの「East and West Mitten Buttes」も。そういった目で見れば、超古代の巨大な世界が広がってくる。

樹木の上に住居を築いている、ウーキーの故郷キャッシーク。巨木よねーこんな世界があったのかもね。

京都に戻って、丹後半島に来たふたつ目の目的地である間人(たいざ )へ。

聖徳太子の母である用明天皇の后の穴穂部間人(あなほべのはしひと)が都の乱から逃れ住んだ場所。乱が収まり、都へ帰る時に里人へ感謝の念を込め自らの名「間人」を村名に贈ったという。「たいざ」 と読むのは、皇后の御退座にちなんで読み伝えたといわれている。

聖徳太子の母親とされる穴穂部間人(あなほべのはしひと)。ハは漢音でパル、シは漢音でシーグ。パルシーグとはペルシャ語でペルシャ人を表し、またペルシャは日本語表記で波斯(はし)。

海の向こうにあるペルシャを見つめ佇んでいました。ここに来たかった。

そして高さ20mの巨大な一枚岩「立岩」。

透明度の高いエメラルドグリーンの海、黄土色の砂、空と岩。コントラストの美しさが現実感を失わせる。

そっと登らせてください。柱状玄武岩ね、あなたも巨木だったの?

波に洗われて角のとれた石たちが歩くたびに鳴いていた。日差しも柔らかで〜なんだかずっと居られるところでした。

と、間人の海をボーッと見ながら石化を考えた。

石化といえばメデューサよね。

イスタンブールの巨大地下貯水池「バシリカ・シスタン」、また行きたい。

続く。

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