Jan Bajtlikの《animapolis アニマポリス》/ ル・モンド エルメス レセプション

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2019.04.14 

こんにちはLulu.です。エルメスの季刊誌『LE MONDE (エルメスの世界)』2019年春夏号が届きました。表紙はポーランド・ワルシャワ出身のアーティストJan Bajtlik!!!

2019年エルメスの年間テーマは「夢を追いかけて」。夢の年の扉を開けてくれるのは、Jan Bajtlikの空想都市《アニマポリス》。瞬時に惹き込まれた。だってロシア正教の葱坊主!たまらない。

ソビエト連邦時代に訪れてから〜強烈に再訪したい国、ロシア。一番好きな建築物ポクローフスキー大聖堂(聖ワシリー聖堂)。私の北の宝石箱。

Jan Bajtlikのデッサンはクレムリンか??

ソビエト当局によって設計されたワルシャワの文化科学宮殿も。ああ、スターリン・アンピール!国家の威厳を強調したスターリン時代の建築様式。

モスクワのスターリン・アンピール。

労働の成果をスターリンに捧げる社会主義国家的レリーフも。文化科学宮殿は、ポーランドのソビエト支配の象徴として捉えられている感もあると思います。でも、このJan Bajtlikのデッサンからはそのような要素は微塵も感じられず。「どんなに限られた空間に閉じ込められても自由を失わない」という無限に広がる自由な世界を魅せてくれています。

Jan の愛犬 “Kluska” が鎮座していますね〜この愛らしいワンコは、90cm四方の空想都市に18回も登場しています。探してみて下さい。

首長竜?大蛇?と一緒に泳ぎたい!プールや

もちろん、フォーブル通り24番地(パリのエルメス本店のアドレス)も登場しています。鞍と、Kluskaも見えますね。

で、「ル・モンド 」の レセプションにお誘いいただき、鼻息荒く行ってまいりました。

メゾンのガラスブロックのファサードには、パリを拠点に制作するアーティスト、湊 茉莉によるインスタレーションが。この赤やオレンジ・ピンクの色(光)は、建物の内側にも赤味を帯びた光を導き、いつものフロアが「別世界」に変化していました。

各フロアには趣向を凝らした演出が施され、Jan Bajtlikの空想都市が広がっていました。

フォトブースも。

ホワイトアスパラガスで作らたロリポップ、初めての食感。

3種類のソースでいただくローストビーフもトルティーヤも美味でした。

そしていつも嬉しいのは、スタッフの方々の笑顔。

スイカ味のアイス、美味しかった

メレンゲで作ったサボテンに驚き、

砂絵に夢中になる。

無言で集中。

パリのアトリエ職人によるバッグ制作のデモンストレーションも。23年のキャリアを持つ職人さん。18ヶ月の勉強を経て、一人前にバッグを縫うことが出来るようになるには更に5年程かかるという。

手縫いに用いられるのは、ワックスリネンの糸と2本の針のみ。そしてプレス、磨き、ロウ止め、仕上げという工程を経て、あのバッグが出来上がります。

馬の鞍=サドル、の縫い方「サドルステッチ」で縫いあげられるバッグ。

体のどこかに痛いところがあると馬は不安になり驚きやすくなります。馬が驚くと馬車がひっくり返り乗客が死んでしまうことすらある。良い馬具商人は見た目の美しさだけではなく頑丈さ安全にも気を配らなければならない。職人の縫い目のひとつ、釘の一本、糊のひと塗りにも人の命がかかっているのです。

バス・デュ・ランパール通り56番地に小さな馬具工房を開いたティエリ・エルメスは比類ないエレガンスと、仕事への情熱ですぐに評判になりました。」

個々のステッチは必ず45度の角度を保たなければならない。

エルメスの栗色のリボンの両サイドは白いステッチが飾ります。これは「サドルステッチ」という職人技へのオマージュ。縫い目などという普通は隠そうとするものをあえて見せるという発想は当時奇抜なものでした。自分たちの仕事のコツ、それを隠すような肝っ玉の小さい職人はいない、と。」(「エルメスの物語」より)

(過去記事「エルメス 特別エキシビジョン「レザー・フォーエバー LEATHER FOREVER 」スペシャルナイト〜最上級とはこのこと②」)

どこを切り取っても馬の気配が漂う、このガラスブロックのメゾンが好き。サドルステッチで手縫いされたバッグを持つ時も、ブレスレットを装着する時も、エルメスは馬装感覚が再現され、馬と一緒にいる気分になれる時別なメゾン。(過去記事「エルメス主催の馬術競技 Saut Hermès / ソー・エルメス 2018〜パリ旅行記⑴

Jan Bajtlikの作品は、40色以上もの色を使用したレディースのカレ“Animapolis” 、ウールとシルク混の柔らかな肌触りのメンズのカレ“Sweet dreams”や、エナメルのバングルで楽しめます。

選んだのは、おどろおどろしい色彩が格好良い!“Sweet dreams”。

エルメスにとって、夢とは別世界への旅なのですーピエール=アレクシイ・デュマ(エルメス アーティステック・ディレクター)

このアニマポリスは、VOGUEポーランドにも特集されています。

さて、私も別世界を体験すべく、まずは英語表記がほどんどないというモスクワ地下鉄を乗りこなすべく、キリル文字を読めるようにしよう。

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