2021.07.28
こんにちは Lulu.です。総合馬術 個人 / 団体が、7月30日(金)8:30〜開催されます。総合馬術とは「馬場馬術」、「クロスカントリー」、「障害馬術」を同一人馬のコンビネーションで3日間かけて行う複合競技です。
その前に、7月27日に行われた馬場馬術団体決勝。優勝は圧倒的強さを誇るドイツチームでした。なんと通算14回目の金メダル。
世界ナンバーワンを保持しているドレサージュの女王イザベル(Isabell Werth)選手& Bella Rose号、そこにイェシカ・フォン ブレドウ ベルンドル(Jessica von Bredow-Werndl)選手とドロテー・シュナイダー(Dorothee Schneider)選手が加わるという最強のチーム構成。2位は米国、3位は英国でした。
第九にのったIsabell Werth選手& Bella Rose号の演技は圧巻でした。
イザベルとドロテは共に52歳、米国のステファン(Steffen Peters)は56歳、英国のカール・ヘスター(Carl Hester)選手は54歳。馬術の年齢層の広さがうかがえます。
エルメスのパートナー選手でもあるドイツのイェシカ・フォン ブレドウ ベルンドル選手。ルージュ Hのレザーが美しいエルメスのヘルメットで出場されていました。今使っているヘルメットが古くなってきたので欲しいと思っていたところ。高価なので躊躇していたのに…やっぱり欲しくなってきた。
さて、総合馬術。初日はスムーズで自然な調教度合を審査する「馬場馬術」、2日目は自然の中に設置された障害をクリアし、全長約6kmを駆け抜ける「クロスカントリー」、そして最終日は障害を飛ぶ正確さとタイムを競う「障害馬術」という構成になっています。
正確な歩法を踏み、160cm超の大障害を飛越するジャンプ力、そして約6kmのコースを障害を飛びながら駆け抜けるスタミナ、というオールマイティな能力が一頭の馬に要求されます。この競技が「馬術のトライアスロン」と呼ばれる所以です。
10歳で馬術を始めたという大岩義明選手が総合馬術の魅力を端的に語ってくださっています。
馬術3STEPS 総合馬術 大岩義明選手
見どころは、江東区の海の森クロスカントリーコースで開催されるダイナミックな「クロスカントリー」。起伏のある4.5kmあるコースに、丸太や生垣、水濠や池などといった自然に近い状態の障害がが40ほど設置されています。
選手は事前にコースを下見し、踏切りの位置や歩幅などを頭に叩き込みます。これは、馬は本番で初めてコースを走るので、疾走しながら自分の馬にあった的確な指示を出すための大切な作業。
障害馬術のバーは、馬の脚がちょっと触れるだけで落下するように設置されていますが、クロスカントリーの障害は大型で頑丈に固定されています。なので馬の脚も、選手もプロテクター必須。人馬転倒・落馬は失権になります。
1902年にフランスで軍の将校のために始まったこの過酷な競技は、今でもドイツやオランダではミリタリー競技という位置付けになっています。
クロスカントリーの臨場感が伝わる動画を貼っておきますね。
Ingrid Klimke’s leading cross country round Mitsubishi Motors Badminton Horse Trials 2017
総合馬術の日本選手は、クレインから田中利幸選手(2012年ロンドン五輪出場)&タルマダルー、日本中央競馬会馬事公苑所属の戸本一真選手(2018年世界選手権団体4位)&ヴンシーJRA、株式会社nittoh所属の大岩義明選手(北京・ロンドン・リオ五輪出場)& キャレの3人馬が出場します。
高温多湿の日本の夏。馬に負担がかからないよう競技は朝、そして夕方からの開始になります。
7月30日(金)
8:30 馬事公苑
総合馬術馬場 1日目 – セッション1
17:30 馬事公苑
総合馬術馬場 1日目 – セッション2
7月31日(土)
8:30 馬事公苑
総合馬術馬場 2日目 –セッション3
8月1日(日)
7:45 海の森クロスカントリーコース
総合馬術クロスカントリー団体兼個人
8月2日(月)
17:00 馬事公苑
総合馬術障害団体決勝及び個人予選
20:45
総合馬術障害個人決勝
認知度が高いとは言えない馬術競技。この機会に多くの方に馬の魅力を知っていただき、乗馬人口が増えれば素晴らしいなと思います。