奇岩の仏ヶ浦 / 青森②

投稿日:

2021.04.13

こんにちは Lulu.です。今日は下北半島の仏ヶ浦を目指します。

途中「日本中央の碑歴史公園」を通り過ぎる。

石文集落で「日本中央」と刻まれた碑が昭和24年に突如出土しました。出土したものの真偽はともかく…坂上田村麻呂が東北に蝦夷征伐しにきた時に鏃で岩に刻んだという伝説があり、また次の征夷大将軍であった文屋綿麻呂はこの地に軍を進めています。平安時代の朝廷歌人たちも「都母(野辺地の古名)の碑」として何度も歌に詠んでいるそうです。

そんな伝説を踏まえても…何故東北が「日本中央」?ここで登場するのが、当時「日本」には「ひのもと」と「にほん」という二つの勢力があったという説。なのでこの碑は「ひのもと(日本)中央碑」。思い出すのが松本清張氏の「砂の器」。出雲の斐伊川の中心地辺りにポツンと東北弁地帯が存在することに着目したミステリー。そういった視点で捉えると、天孫系に追われた出雲族が東北に逃れたルートが視えてくるようです。

不思議な色をした海岸。なに〜?と思って車を止めると、「海底林」なんですって。

田野沢の岬の海には、かつて陸地に繁茂していた海底林と呼ばれる森林の跡が残っています。海底林は25万年から30万年前、冷涼気候から温暖期に移行する時期のもの。その後、地球環境の変遷を経て、最終氷期以降の海面上昇で海岸が浸食、後退し海底林になったものと推定されます。

ほー。

国道338を走行していると、山の上に巨大冷蔵庫が。釜臥山にある航空自衛隊大湊分屯基地の防空レーダーサイトだって。

むつ市には海上自衛隊の大湊基地があり、 基地見学や艦艇見学もできるようですが、今は中止されていました。

道の脇にお猿たち。欄干にかけた手が可愛い。

下北半島は野生のニホンザルの生息北限地。ヒト以外の霊長類では、世界で最も北に生息していることから「北限のサル」と呼ばれているそう。驚かさないようにゆっくりと車を進めました。

あると寄ってしまうダム。

仏ヶ浦。極楽浄土は西方に位置すると信じられていたことから、霊場・恐山の西にあるこの仏ヶ浦が浄土の入り口とされていたそうです。

ここは子どもの頃、旅好きの両親に連れられて旅行した中でも特に印象に残っているところ。駐車場から遊歩道をグングン降りていきます。

うわーん!アスラーン!映画「The Chronicles of Narnia(ナルニア国物語)」でPevensieの子供達がナルニア国に戻ってくるシーンを思い出しました。

右の…象の鼻のような巨大芋虫のような岩が不気味で印象的。

あの海岸シーンは、ニュージーランドのCathedral Coveで撮影されたそうです。

龍神にご挨拶して、

海岸に到着。振り返ると遊歩道がクネクネ伸びていました。結構降りてきたのね。

凝灰岩の層が長い年月の間に風雨や波によって浸食され、この世のものとは思えない風景を形作っています。その特徴的な巨岩にはそれぞれ名前が付けられています。

「天龍岩」

天龍岩を左に入っていくと、「如来の首」がニョキッと姿を現します。

手前の花のような「蓮華岩」は点在し、奥の「五百羅漢」は壮大にそびえ立っていました。

見る角度によって表情を変える岩たち。

この時期は運航していませんでしたが、観光遊覧船で海からアプローチすることもできます。

何故こんなに幻想的なのか。それはきっと透明度の高いエメラルドグリーンの海水と岩とのコントラストの妙。この不自然なまでの美しさが現実感を失わせる。

全長約2kmに及ぶその巨岩の連なり。日本海の拡大期に起こった海底火山の規模を窺い知ることができます。

絶景という言葉がぴったりと当てはまるところ。

続く。

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