驚異図像なエルメスのカレ〜『アルファベットの動物誌』

投稿日:

2014.05.26



 

こんにちは。

毎シーズンどんな図柄が出てくるのか、と楽しみにしているエルメスのカレ。(カレとはフランス語で正方形を意味するエルメスのスカーフのことです。)
小さなブックレット「Le carré Hermès」も捨てられませんね〜

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2014秋冬は好みの図柄が沢山で迷ってしまいましたが…選んだのは Faune Lettrée『アルファベットの動物誌』。

動物たちが文字をつくっております。一つ一つがとても愛らしく見ていて飽きません。
「A」はカエルが二匹向かい合い、「D」はエビとリスの組み合わせ!

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「G」はモグラと魚?クジラ?で構成。

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「M」はクマ!「O」はペンギンのお腹〜

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「P」は何やら怪しげな生物…獅子?いいですね〜サルが器用にしっぽで作った「Q」。

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頑張って踏ん張っているこのコはロバかな。「W」は馬かなラクダかな〜
一つ一つに光っているような艶を与えているところが遠目から見るとなんとも美しいです。

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ナマケモノの「Z」がカワイイ!

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で、17世紀の知識探究者、アタナシウス・キルヒャーのクネクネした蛇の図像を思い出した。

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尊敬する荒俣宏先生はある本でこんなふうに綴っています。
「すべては目のために、目と心の娯しみのために」ーそう書き綴ったのは、17世紀に驚異の図像を世に送りだしたイエズス会の万能学者A.キルヒャーの弟子ブオナンニである。
彼は目の喜びのために望遠鏡を、顕微鏡を、そしてさまざまな光学器械を用いつつ、自然物の驚異を伝える銅版図を刊行しつづけた。
目の娯しみ!(中略)
図像とは、目と心の結合が生み出した、自然には絶対に存在しない大脳の内側のパノラマである。(中略)
これは目玉の大冒険である。

「DE LA MER AU CIEL」も素敵です。エッシャーのように…魚から鳥に変化する様が見てとれます!

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この動物誌なカレ、私はダミアン・ハーストの「昆虫学」と合わせて巻いて…目玉の愉悦を感じたいと思います。
(記事「ダミアン・ハースト×アレキサンダー・マックイーン」)

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